Whats Up, Docs?よりKevinDの“[O]fficial: Handling identical permanents with non-visual differences”の翻訳です。同名のパーマネントを取り違えたトラブルの経験はありませんか?酔ってない土地をクリーチャー化したつもりが、酔っている方だったなんて…。

原文はこちら

(これはGPデトロイトで実際にあったケースで、公式回答を与えて同様なケースの取り扱いを容易にするために、“L4-List”で議論にかけられたものだ。)

状況

APは《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》と3枚の《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》をコントロールしている。その状態で彼は、次の手順で行動した。

  1. 2枚目の《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》をプレイした。
  2. 2枚の《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》をタップして《頭蓋囲い/Cranial Plating》をプレイした。
  3. 《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》を1枚タップして、もう一枚をクリーチャー化した。
  4. 3枚目の《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》をタップして、その《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》に《頭蓋囲い/Cranial Plating》を装備した。
  5. 戦闘ステップに入り、装備している《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》で攻撃しようとした。

そこでNAPはジャッジを呼んで、攻撃しようとしている《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》はこのターン戦場に出たものであり、召喚酔いにかかっていると主張した。

調査

これはもっとも難しいケースのひとつで、基本的には水掛け論になってしまう。自分は間違えていないはずだとAPは主張する。一方NAPは、これが勝利への唯一のチャンスだったので注意深く見ていたという。どちらの主張も証明できない情報ばかりで、まったく役に立たなかった。

最終的に決定を下すにあたっては、APが正しいということにした。APが間違えているという証拠がなかったというのが理由の大半だ。NAPが嘘をついていると決め付けたわけではない。APがマナの支払い方を決める過程で土地をいくらか並び替えていたことには両者が合意しており、それによって二人ともわからなくなってしまった可能性もある。

公式の裁定(The [O]fficial ruling)

同一のパーマネントが二つ戦場にあり、両者に視覚上わかる差異がない状況で、どちらがどちらなのかを知る必要があるなら、確認して明確にすべきである。

視覚上わからない差異

視覚上わからない差異は、誘発忘れの「ゲームの局面に視覚上はわからない影響を及ぼす誘発型能力」と同じ理屈で扱える。つまり、二つのパーマネントにはゲーム上の違いがあるものの、視覚上は分からない場合だ。

  • 一方の《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》にだけ+1/+1カウンターが乗っていたり、なんらかのパーマネントがついている場合。これは視覚上わかる差異だ。
  • 一方の《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》だけが+2/+2修正を受けていたり、トランプルを得ている場合。これは視覚上わからない差異だ。

ここでは言語や版の違いといった、ゲームに無関係な差異は考慮しない。

根底にある考え方

このような調査が、事実に基づく要素を当てにすることはほとんどない。実際これはコミュニケーション・エラーに非常に近いものだ。コミュニケーション・エラーというのは、決断を下しにくく、プレイヤーにとっても苦い後味が残りがちなため、裁定を下すのが最も困難なものである。

今回のケースでは、酔っていないほうの《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》をクリーチャー化したがるっていることは明白である。そのことをあえて宣言する必要はないとAPが思うこともまた明白であり、宣言するだろうという考え方は合理的ではない。APは“正しい”方の《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》をクリーチャー化したのだとジャッジはみなすべきである理由がここにある。

まだ議論の余地はある。実はAPはどちらがどちらなのか本当に混乱していたのかもしれない。そしてNAPは、その混乱に気付くまで(つまり《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》が攻撃するまで)の間ミスリードされていて、効果的な対応をしそこねた可能性もある。この場合、NAPはどこかの段階で、どちらがどちらなのかを確認すべきだ。最初のチャンスはクリーチャー化する能力がスタックに乗っているときだった。しかし両者が何もしなければ、一番確認しやすいタイミングまでNAPは待つことができてしまうというわけだ。

これは基本的には、「プレイヤーが最適なプレイをするためには、誘発した能力がスタックに乗っていることを対戦相手に尋ねる必要がある」という理論と同じだ。要するに、情報が不確かなままでは一番良い結果を導き出すことはでないので、NAPが最適なゲームの流れをつくるために情報を必要とするなら、確認して明らかにするべきだということだ。

Kevin Desprez
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